カラーセンサ
要求の厳しい色認識と選別タスクに対応するセンサ技術
カラーセンサは物体やプリントマークの色を検出し、それを設定済み基準値と比較します。識別基準として色が使われる場合、特殊な反射光電センサが使用されます。カラーセンサは画像処理システムに代わるコスト効率の高いコンパクトな製品で、次のような多くの産業に適しています。それらの産業には機械工学はもちろん、自動車、プラスチック、医薬品、パッケージングといった産業も含まれます。
カラーセンサは、着色面の検出、検査、選別に使用できます。結果はIOリンクインターフェースを介して、スイッチ信号またはRGBカラー値としてコントロールに出力されます。
新しいCRT 648カラーセンサ：操作が簡単で高い汎用性
大型液晶ディスプレーを搭載し、頑丈なダイキャスト亜鉛筐体を採用した新しいCRT 648シリーズカラーセンサは、操作が簡単です。距離に左右されない色認識、特殊な光沢抑制、7色のプリセットにより、強力なセンサを柔軟に使いこなせます。これらは、さまざまなアプリケーション用に最適化されています。CRT 648-32.Gは偏光フィルターを内蔵しているため、光沢のある表面の検出に最適です。プリントマークや小さな物体の検出など、小さな光スポットが必要な場合は、CRT 648-60バリアントがその真価を発揮します。センサを対象物からさらに離して取り付ける場合、CRT 648-150カラーセンサは特に大きな作業エリアを提供します。
ハイライト
シンプルな操作：クイックティーチインプロセスと7つのカラー設定
新しいCRT 648カラーセンサは、キーパッド付きで大型の一体型液晶ディスプレーで容易かつ直感的に操作できます。スイッチ出力の状態、現在の色値の出力、または信号品質を選択したとおりに表示できます。 1つのシステムでさまざまな製品バリアントをテストする場合、最大7つのカラー設定をセンサに保存し、同時にテストできます。広い動作範囲により、さらに可能性が広がります。つまり、1つのセンサをさまざまなタスクに簡単に使用できるということです。バリエーションを増やして柔軟性を確保し、センサの追加やセットアップ時間のための費用を削減できます。
過酷な条件でも微妙な色の違いを検出
光センサにとって光沢のある物体は検出に常に困難を伴います。新しいCRT 648-32.Gカラーセンサは偏光フィルターを搭載し、光沢のある物体の確実な検出を実現します。物体の明るさの評価はセンサからの距離に左右されるため、色認識においてさらなる課題となります。CRT 648カラーセンサのオートコレクトによる輝度評価により、最大65 mmまで距離に左右されない信頼性の高い色検出が可能です。
IOリンクによる透過性とリモートアクセス
新しいCRT 648シリーズのカラーセンサは、ケーブル経由でティーチングインするか、IOリンク経由で遠隔的に設定でき、はるかに便利です。IOリンクを介してフォーマットの変更を大幅に簡素化し、センサから追加データを記録することができます。
プロセスの概要：
- スイッチオン/オフ遅延、パルス抑制の多彩なタイム機能
- 内部オブジェクトカウンタにより、常に正確な生産数値を把握
- リアルタイム信号情報をIOリンク経由でRGBカラー値出力
- 温度、信号品質、スイッチ動作などの詳細な診断データ
アプリケーション
食品包装における最終検査
要件：
包装システムで、容器包装に入れる前にシリアルボウルの色を確認する必要性。ボウルはタイプ別に包装するため、毎回コンベアベルトから同じ色が落下する必要があります。
解決策：
新しいCRT 648カラーセンサには、最大7色まで学習させることができます。大きな光スポットを備え、パッケージとカバーの両方の色を確実に検出します。こうすることで、誤った対象物や欠陥のあるオブジェクトを確実に区別することができます。最大150 mmという大きな検出範囲により、他のフォーマットへの切り替え時にも信頼性の高い検出が可能です。
医薬品包装におけるバイアルのモニタ
要件：
医薬品包装の高い品質要件。キャップがないなどのバイアルの欠陥は、ベルトコンベア上で検出して排出する必要があります。高光沢のバイアルキャップは、センサにとって検出が困難です。
解決策：
光沢抑制付きCRT 648カラーセンサは、プロセスの安定性を確保しながら、高光沢バイアルキャップを検出します。大型液晶ディスプレーにより、センサの操作と調整が素早く簡単に行えます。
自動車製造における自動検査
要件：
自動車産業では、組立ステーションでリアライトの色を自動的に検査します。次の2つのプロセスステップに対応する必要があります。最初のプロセスステップでは、コネクタの色をテストする必要があり、これに応じてさまざまなテストプログラムが実行されます。このアプリケーションの2番目のステップとして、リアライトの光の色と強度を評価します。環境光やワークステーションの従業員によって検出が損なわれないよう注意してください。
解決策：
最初のプロセスステップとして、CRT 648カラーセンサがコネクタの色をチェックします。別のCRT 648は、リアライトの光の色と強度が正しいかチェックします。
カートン包装/シーリング用ストラッピングマシン
要件：
さまざまなカートン包装アイテムが、ベルトコンベア上で移動します。カートンの色に合わせて適切なストラップが自動的に選択されます。
解決策：
CRT 648シリーズのカラーセンサはカートンの色を検出し、その情報をストラッピングマシンに送信します。これにより、システムは適切なストラップの色を選択できます。
